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Komemame Diary 2

2014.05.25 Sun
妙高山へ。

今雪山シーズンに2度敗退した妙高山に行ってきました。
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●前回の敗退記録

●前々回の敗退記録

ホントは先週にもう一度行きたかったのですが、週末は所用で動けず。
土日ともに良い天気だったので「今週行きたかったなぁ」と悔しく思う一方で、
「遠出して2回連続同じルートを歩くのもなぁ」との気持ちも湧き出始め、
モヤモヤしながら過ごしました。
でも今回行かなかったら、そのまま雪がなくなりあっという間に
夏が来てしまうような気がしたので思いきって行ってきました。
 



 
 
笹ヶ峰登山口よりスタート。前回よりも2時間も早いスタートです
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歩き始めてすぐにビックリ。2週間前は雪で覆われていた登山道には木道が露出していました
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黒沢橋まで木道は8割がた露出していました。2週間前は全面雪だったのに
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たまにこんなところもあります
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黒沢橋
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十二曲りはまだまだ雪道です
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岩場を過ぎた1860m付近から雪はベタ付きとなります
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富士見平を過ぎると正面に黒沢岳
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進行方向左手には火打~影火打~焼山
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黒沢岳の南面をトラバースします
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黒沢岳を見上げて
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雪原に出ました
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あいかわらず気持ちがいいところです
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でも確実に前回よりも雪は減っています
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黒沢池ヒュッテに到着
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トラバース気味に進んで…
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大倉乗越へと向かいます
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大倉乗越に到着。やっぱりここからの妙高本峰はインパクトがありますね
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雪は2週間前と比べると若干減っています
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カルデラの底を見ると長助池が見えるようになりました
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ここでアイゼン・ピッケルの準備をします
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さて激下ります
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上部はかなりの斜度のためクライムダウンします
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一歩ずつゆっくり下るkomemame
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ゆっくりペースで降りるkomemameがどんどん小さくなります
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カルデラの底から妙高本峰を見上げます
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底まで降りてもkomemameはまだ上の方にいるため長助池で待ちます
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長助池はただの水たまりでした
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長助池から外輪山を眺めます。雪庇の崩落した跡がまだまだ見られます
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待つこと40分!ようやくkomemameが降りてきました
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カルデラの底を歩き長助池分岐へ向かいます
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カルデラの底は別の世界にいるような感覚にとらわれます
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三田原山のカルデラ側にもデブリがありました
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長助池分岐へ向かいます。背後には大倉山
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日暈が見えました
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長助池分岐から山頂のコルまではほぼ一直線に登り詰めます
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薮が出ているところも
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山頂のコルに到着。火打~影火打~焼山を望みます
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山頂のコルまで上がると東側の眺望が開けますが、この日はかなり霞んでいました
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コルから山頂まではズブズブの雪が付いています
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痩せ尾根を進みます
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頂上手前の短い雪壁を登ると…
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妙高山山頂(北峰)に到着
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このポーズはなんだろ?
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頂上標のイラストのポーズでした。「ミョーコーさん」という妙高市のご当地キャラらしいですよ
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三角点を後にし、奇岩の間をすりぬけて妙高大神に向かいます
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途中に日本岩という名前のフツーの岩があります
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日本岩の看板に「妙高大神まで400m」との表示にビックリ。思わず引き返そうと思いましたが…
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40mほどで最高点(2454m)の妙高大神に到着しました
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妙高大神の看板。ここにもミョーコーさんがいます。どうやらクサリ場までが400mだったようです
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上弦のポーズというらしい。ただのブリッジですね
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山頂より。火打~影火打~焼山
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山頂より。焼山~金山~天狗原山
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山頂より。外輪山の三田原山
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山頂より。燕温泉方面
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山頂より。外輪山の先に高妻山
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山頂より。岩の向こうに黒姫山
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妙高大神より頂上標のある山頂を望みます
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平な岩の上でお昼にします
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さて、下山です
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下りはホントあっという間
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長助池分岐付近まで戻ってきました
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落石やデブリが散乱しています
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大倉乗越まで外輪山の内壁を登り返します
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およそ200mをいっきに登り返します
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大倉乗越にて(photo by komemame)
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火打と影火打を見ながら黒沢池ヒュッテ方面まで戻ります
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晴れていれば日本海が見えているはずですが…
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外輪山の斜面をトラバースして黒沢池ヒュッテはスルーします
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雪原を歩いて戻っていると霞がどんどんとれてきまいた
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晴れてくると暑い
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高妻山・乙妻山
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今頃になって青空が広がってきました
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黒沢岳をバックに
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黒姫山
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十二曲りの下りに備えてアイゼン付けっぱなしで岩場を通過
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黒沢で泥んこのアイゼン、ピッケルを洗います。哀愁漂う背中
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行きは何も付いていなかった黒沢橋ですが帰りは手すりとロープが設置されていました
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日が傾いてきました
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快適な木道を下ります
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ブナの新緑がきもちいい
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登山口の脇にポツンと水芭蕉
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水芭蕉アップで(photo by komemame)
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笹ヶ峰登山口に戻ってきました。おつかれさまでした!
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【danyama】
前回の敗退の原因の1つがスタート時間が遅かったこと。
今回は5時に歩き始められるように家を早出しました。

登山口から歩き始めるとビックリ。
2週間前は全面雪で覆われていた木道もほぼ露出しています。
こんな感じで同じ道を歩いていても、同じルートに感じなかったり、
雪の量の変化を比較しながら歩くことができ、まったく飽きることはありませんでした。

大倉乗越から長助池分岐までのカルデラ内の雪庇の崩落と雪崩リスクが
もうひとつの敗退の理由だったのですが、
この感じだったら落ち着いていそうということで前回通りのルートを辿ることにします。

大倉乗越に到着すると、前回見えなかった長助池が顔を出し始めています。
雪庇もだいぶ落ちているようでこれなら大丈夫ということで下り始めますが
komemameが大ブレーキ。
前回よりもこの激下りの雪の状態悪いと感じ、クライムダウンじゃないとコワいと。
ボクには前回よりも時間が早くアイゼンの食いつきも良かったように感じたのですが…。
結果、長助池で40分もkomemameが降りてくるのを待つことに。

カルデラの底を長助池分岐に向かって歩きますが、この辺りは独特の雰囲気があります。
前回はカルデラの底が雪庇の崩壊リスクと雪崩リスクでかなり危険な状態だと感じ、
無理して正規ルートではない北側から
妙高本峰にアプローチして行き詰まってしまいましたが、
今回は山頂のコルまで突き上げるように登ることができました。
コルから山頂まではちょっと雪が不安定でしたが、
「前回の苦労は何だったんだろう」と思える程あっさり山頂に立つことができました。
山頂は当然のように貸切。暑くもなく寒くもなくとても気持ちが良かったです。

この日はちょっと変わった天気で、曇っている訳ではないのですが眺望はあまり利きません。
その分、気温もさほど上がらずに歩くにはとても良いコンディションでした。
むしろ、ピーカンだったら雪山での往復20kmですから途中でバテていたかもしれません。

今回改めて感じたのは、雪山は時季や天気・タイミングなどのちょっとした違いが、
登頂できる、できないという大きな違いに繋がるということでした。

3度目にしてやっと雪の妙高山の山頂に立つことができ感慨深い山行となりました。
これで今シーズンの雪山は思い残すことなく終われるような気がします。
思いきって行ってよかったぁ~。


【komemame】
わずか2週間前だというのに、
樹林帯ははじめてみる景色のように様変わりしていました。
雪の下に苦しそうにもぐり込み横倒しになっていた木々は、
むくっと起き上がり、天高くたくましく上へ上へと伸びています。
天から注がれる光の栄養を思いっきり吸い込いこもうとしているかのように。
そして、音は聞こえるのに、雪で姿が見えなかった沢も
たっぷりの雪解け水が流れる様子が見ることができました。

様子が一変したことに驚きながら、今回のリベンジ登山はスタート。
しっかり木道がみえているので、黒沢橋まではあっという間に到着。
木道の歩きやすさと言ったら!木道って足に負担があるし、
ちょっとぬれていようものならツルッといくので、
いつもは苦手なのですが、今回ばかりは「もくどうさまさま」でした。笑

この日は少しカラダが重くて調子は出なかったものの、
順調に着実に12曲り、富士見平、ヒュッテ、大倉乗越とポイントクリア。
さすがに前回よりも早めのペースで歩くこともできて、
意外といけちゃう~?なんて思っていました。

ところが大倉乗越からカルデラを覗いてみると、
前回と状況ぜんぜん変わってないじゃん!!!
今にも崩れそうな雪庇は落ちていましたが、
ほぼ直角に見える斜面の雪はまだたっぷりあって、
前の恐怖と苦労を思い出し、すっかり心はしぼんでしまったのでした。
そうなると萎縮した気持ちはなかなか治りません。
こわい、こわい…と思いながら下ったので、前回よりもすごくへっぴりで、
危なっかしかったように思います。
下りても下りても、底はまだまだで、サクサクおりるdanyamaが米つぶのように見えます。
しまいには米つぶのdanyamaすら見えなくなり、よけいに怖くなりました。
おかげで前回よりもたっぷり時間がかかり、danyamaを40分も待たせてしまいました。

ここでカラダも精神もかなり疲労…
そこから先は前を行くdanyamaの足跡を追ってアリのように歩くばかり。
見上げても山頂も見えず、あとどれくらいなのかも分からず途方に暮れてしまいます。
それでも絶対今日は山頂まで行かないと!という思いがあったので、
一歩、一歩急な登りを進んでいきました。

妙高山はほんとに近くまで行かないと山頂が見えません。
ようやく見えた妙高山は、ごつごつした黒い岩肌の厳しい雰囲気が漂っています。
「あーようやく登頂させていただける」としみじみと感じました。
山頂では、そのありがたみを噛み締めながらのんびり過ごしました。
いつもなら景色をみたり写真を撮ったり、忙しく山頂の時間を過ごしますが、
あまりの静けさに、ごろんと岩の上で寝転がって、
足を投げ出して心ゆくまで妙高山の空気をカラダに満たしました。

私にとって、雪の妙高山は人を寄せ付けない厳しい山。
それは前回につづき今回登ってあらためて感じたこと。
もう一度行け、と言われたらかなり躊躇してしまう山ですが、
「わーい♪」と自然や景色に感動するばかりではなくて、
ときにはこうして、静かに山と自分に向き合う山もいいものだと思いました。


【memo】
05:06  笹ヶ峰登山口
05:52  黒沢橋
06:28  十二曲り
07:18  富士見平付近
07:53  黒沢池ヒュッテ
08:16  大倉乗越(休憩/アイゼン・ピッケル装着) 08:35
08:56  長助池(komemame待ち) 09:34
09:52  長助池分岐
11:31  妙高山(北峰・三角点) 11:33
11:39  妙高大神(南峰・最高点/休憩・昼食) 12:14
12:19  妙高山(北峰・三角点) 12:21
12:51  長助池分岐
12:59  長助池
13:27  大倉乗越 13:37
13:48  黒沢池ヒュッテ
14:32  富士見平
15:11  十二曲り
15:30  黒沢橋 15:41
16:20  笹ヶ峰登山口
by ighana2 | 2014-05-26 16:51